息子は、小学2年生から6年生まで「ブンブンどりむ」を受講しました。「ブンブンどりむ」は、教育学者の齋藤孝さん監修の「作文に特化した通信教育講座」です。我が家は中学受検を想定して始めた講座ですが、作文が苦手な子、得意な子、中学受験・受検を控えている子など、多くの子どもにおすすめしたい教材です。
「ブンブンどりむ」のポイント
「ブンブンどりむ」をおすすめするポイントは色々あるのですが、私がよかったと思うところを5つに絞って紹介します。
- カラフルで楽しい教材
- 作文例がついている
- 赤ペンコーチが丁寧
- 物語を書く課題がある
- 保護者向け情報誌も役立つ
カラフルで楽しい教材
ベネッセの「進研ゼミ 小学講座」の低学年向けのような楽しい見せ方の教材で、「コラショ」に似たキャラクター「ポッチー」が登場します。ちなみに、「コラショ」は高学年になると登場しなくなりますが、「ポッチー」は最後まで出てきてくれます。
「ブンブンワールド」の4つのランドをめぐりつつ学ぶというスタイルで、カラフルな教材に王様などのキャラクターが登場します。漫画を読んでコツやポイントを学び、文例を参考に書くという流れなので、取っ掛かりやすいし書きやすいです。世界観が統一されていて、メイン教材は飽きさせないように、色々な形式の内容になっているので、楽しく学べます。
副教材も充実していて、ドリルやワークシートの他、高学年向けのコースでは「月刊Newaがわかる」という時事に強くなれる子供向け雑誌がついてきます。一番役立ったのは7月号についてくる「読書感想文楽楽BOOK」です。夏休みの宿題に必ず出る読書感想文の書き方がわかるので、重宝しました。
作文例がついている
テキストでは、マンガでポイントや書き方を丁寧に教えてくれていますが、たくさんの作文例がついていることがよかったです。何をどう書けばいいのかお手本がページ内や解説ページにあるので、それを参考に書くことができます。内容をちょっとアレンジして書いてもいいし、どうしても書けない場合は、そのまま書いても勉強になります。
内容は、5W1H、情景描写、書き出しの工夫、擬人法といった、基本や技術的なことの他、「具体的」に書くこと、体験談の書き方など、様々な文章を例文でしっかり教えてくれます。
前述した「読書感想文楽楽BOOK」にも作文例が掲載されています。400文字と1,200文字の2パターン。この作文例のおかげで、作文が苦手な息子も読書感想文が書けました。
赤ペンコーチが丁寧
息子は「ブンブンどりむ」の他、ベネッセの「進研ゼミ 小学講座」のオプション 「作文・表現力講座」、Z会の「通信教育小学生向けコース」の専科「公立中高一貫校作文」も受講しましたが、「ブンブンどりむ」の添削が一番丁寧でした。
この部分がよく書けていた、この部分はこう書いた方がいいと、1つの課題シートにびっしりと赤ペンでアドバイスを書いてくれます。ここまで記載するのは、赤ペンコーチの力量も問われるでしょうし、時間もかかって大変だろうなあと思いますが、がんばって提出してよかったと思わせる添削内容でした。
物語を書く課題がある
コースによっては、長い文章を書く課題があります。息子も3年生で物語を、小学生4年生で自分史を書き上げました。それぞれ原稿用紙5枚です。「ブンブンどりむ」の課題でなければ、最後まで書けなかったと思います。5年生のお話は書けなかったのですが、時間があればぜひチャレンジさせたかったです。
小学生のうちで、原稿用紙5枚分の文章を書く機会はなかなかないので、よい経験になったと思います。
保護者向け情報誌も役立つ
「ブンブンどりむ」では、月1回、保護者向け情報誌「ブンブンぱぁとなぁ」がついてきます。本の紹介やお悩み相談などがありますが、特筆すべきは、進学塾講師の秋田洋和さんによる「教育の現場から」というコーナー。中学受験・受検や中学の学習内容についてだけでなく、高校・大学入試や現状についてデータを掲載しながら詳しく紹介されています。公立高校の推薦入試や学力の地域間格差など、知っておいたほうがいいことが満載です。
このページだけでも今後続けて読みたいなあと思っていたら、「ブンブンぱぁとなぁ」WEBページ内に掲載されていました。最新の情報は掲載されていないようですが、過去の内容は読めました。受講していない人でも自由に読めるので、ぜひチェックしてみてください。
料金
小学2年~6年(2019年度~2023年度)までの5年間で「ブンブンどりむ」の費用は合計:298,320円
これは息子の場合です。1か月約5,000円です。息子は2年生からスタートしましたが、1年生から始められます。
1年間の金額 | 2年~6年(5年)分の合計 | |
12カ月一括払い | 59,664円 | 298,320円 |
息子の成長の程は
小学2年生から6年生まで5年続けてきた「ブンブンどりむ」。果たして息子の成長はというと……。率直な感想は「思ったより力がついていない」です。「ブンブンどりむ」の他に、ベネッセ、Z会と3つの作文受講してそれなりのボリュームを書いてきたはずですが、構成メモを書かない、何を伝えたいかのかわかりにくい文章、文としてのつながりがおかしい、体験談の内容が散漫、推敲できていない、などなど、親からみても残念な文章力です。そもそも、自分の頭で考える力、内容を考え構成する力、表現する力がまだまだ足りない様子。中学生になっても、作文に対してなんらかの学びが必要そうです。それでも、受講してよかったと思えるのは、お手本の文に触れられたこと、文を書く機会が得られたことで、作文に向き合う経験ができたからです。
ちなみに、提出課題については、まず息子が下書き用の原稿用紙に自分の力で書くのですが、そのままでは提出して添削してもらうレベルになっていないことが多く、本人がパソコンで打ち直してから、パソコン上で私が指示しつつ一緒に手直しをしていました。おかげで、パソコンの入力は上手になったようです。また、下書き用に原稿用紙を買って用意しておきました。
まとめ
「ブンブンどりむ」は、作文が得意な子には、やりがいのあるテキスト内容ですし課題内容が紹介される機会もあり、充実感を持って進めることができると思います。息子のように作文が苦手な子にとっても、カラフルなテキストは見ているだけで楽しいし、書けなくてもお手本を写せばいいし、やりたいところだけ手をつけてもよいと思います。
また、公立中高一貫校の受検記述対策としては6年生対象の「バッチリ完成コース」だけ受講するのも一案です。ただ、「バッチリ完成コース」は3月まであるので、2月分3月分は2月頭の受検には間に合いません。受検対策として作文をたくさん書くことを重視するのであれば5年生で6年対象のコースを受けるのもよいと思いました。※「ブンブンどりむ」は、学年に関係なく好きなコースを受講できます。途中でコース変更することも可能です
子どもの作文力アップにおすすめの「ブンブンどりむ」。私は、無料体験キットをもらって、受講を決めました。このキットに入っているパンフレットが内容が詳しく書かれていて、わかりやすかったです。大学入試改革にも触れられていて興味深い内容でした。ぜひ体験キットを手に入れて確認してみてください。
子どもの通信教育について記載しています。執筆当時(2023年度)の内容です。最新の情報は、公式サイトなどでご確認ください。