新型コロナウイルスについて記載しています。執筆当時(2022年2月)の内容です。最新の情報は、公的機関などでご確認ください。
ちなみに、約1年後にコロナウイルスに再感染したお話はこちらから。
息子が通う東京都内の小学校では、何人もの児童が新型コロナウイルスに感染しています。複数の児童が感染したいくつかのクラスは学級閉鎖も行われ、全体的に欠席者も多いという状況です。そのうち息子も感染するのではと思っていたら、案の定かかりました。感染後の経緯を記載します。
- 38℃の発熱(学校に迎えに行って早退)
- 医療機関へ電話し受診予約
- 受診およびPCR検査
- 検査の翌日に検査結果(陽性)の連絡あり
- 保健所および自治体からSMS(ショートメッセージ)で連絡あり
- 10日間の自宅療養および経過観察
- 自宅療養終了・通常の暮らしへ
小学校で頭痛と発熱
息子の通う小学校では、毎日、体調チェックシートに保護者が子どもの体調を記入して持参します。体温と体調および受診の有無などを記入します。朝は平熱で体調も問題なかったのですが、その後頭痛が起こり、給食は食べられず、保健室で体温を測ると38℃になっていましたとのこと。私の元へ担任の先生から電話があり、すぐに夫と迎えに行きました。正直、コロナに感染しただろうと思いました。
自宅に戻り、手洗いした後は息子をリビングのソファに寝かせました。この時から、息子も夫も私も自宅でもマスクをつけることにし、取り急ぎの換気をし、気になるところ(ドアノブ、水栓、リモコンなど)を除菌シートで拭きました。
コロナの疑いがある場合、私の住んでいる自治体では、まずはかかりつけ医に電話で連絡するフローになっていたので電話しました。あいにく、その日は予約で埋まっていったため、別の複数の医療機関へ連絡して受診予約を取りました。遅めの時間でしたが、近所で当日に受診予約できてよかったです。その際、受診するまで食事をしないようにと言われました。唾液検査のためでしょう。息子は食欲がないとのことで、食べないこと自体は苦痛ではなさそうでしたが、熱があるので顔が耳まで真っ赤になり目がうるんでいました。
診察まで時間がありましたが何度も着替えるのは大変なので、着衣のまま休ませ、私は自分も発症するかもしれないから、今のうちに家事をしようと思い洗濯を始めました。
新型コロナウイルス感染症が疑われる症状がある場合の受診先(都内)
発熱などコロナが疑われる症状が出た場合、受診機関を探す必要がありますが、どこで診てもらえるかわからない場合、自治体で相談窓口を設けていればそこに連絡するとスムーズだと思います。また、都内在住の方でしたら下記も参考になると思います。
診療・検査医療機関の一覧(東京都福祉保健局)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/soudan/hatsunetsugairai.html
※医療機関に電話で予約する際、子どもの場合なら年齢を伝えて受診可能かどうかを確認すると安心です。
東京都発熱相談センター
https://covid19.supportnavi.metro.tokyo.lg.jp/service/EDp1nr1qF93oYS5J
ゾーニングされた病院で唾液によるPCR検査
予約時間が近くなり、息子と夫と私の3人で自宅から徒歩10分の病院へ向かいます。38℃の熱でしたが自力で歩いてくれました。病院前で電話をかけて、順番が来るまで外の待機所で待ちます。待機所は病院の裏手で、丸椅子がおいてありました。しばらくすると、私の携帯電話が鳴って院内に入るよう案内があり、中に入ってすぐに手指の消毒し受付を済ませました。受付スペースと来院者の通るところは区分けされています。窓口は透明シートで遮断され、手元部分だけやりとりできるようになっていました。
その場でパルスオキシメーターで血中の酸素飽和度を測ってもらい問題ないようでしたが、手が冷たくて最初はうまく測れませんでした。消毒直後とはいえスタッフの方が直接息子の手を素手であたためてくれて少し驚きました。測定部に血流が十分にないと正確に測れないようです。体温計で検温すると38.9℃でした。その後、小さな透明のカップを渡されました。これに唾液を入れるようです。「鼻咽頭(じょういんとう)ぬぐい液」でなくてよかったなと思いました。鼻の奥に綿棒を入れるのは痛みを伴う上、医療従事者にリスクがある(感染者のくしゃみ等で飛沫感染するリスクがある)と聞いたので唾液検査のほうがいいなと思っていたからです。
受付近くにパーテーションで区切られたスペースがあり、そこで待機していると、すぐに私の携帯に電話が入り、受付の部屋からスタッフの方が電話で問診してくれ、唾液をカップに入れる指示がありました。1~2mLの量が必要量らしいのですが、カップに入れる量の見た目はそれより多く感じました。また、待機・採取スペースには、陽性だった場合の説明や、行政機関の相談窓口などが書かれた資料が貼りだされていたので、スマホで写真を撮っておきました。
息子が唾液を入れているとやはり受付側の部屋から名前を呼ばれたので見ると、防具に身を包んだ医師がいて、遮断シートごしの状態で問診となり症状(頭痛、発熱、のどの痛み)を伝えると薬を出してくれるとのこと。ほどなく唾液採取が終わり、受付にカップを提出。結果は後日電話しますとのことで、処方箋を受け取って病院を後にしました。
医療従事者の方は皆さん丁寧で、院内はゾーニングが行われ、私たちは他の来院者と会うこともなく、スムーズなやりとりで10分程度で診察が完了。その足で近くの薬局に立ち寄り、薬を出してもらいました。遅い時間だったせいか他の人もおらず、すぐに用意してもらえました。ちなみに、診察費および薬代はかかりませんでした。
高熱の息子は、やはり自力で歩いて帰りました。私は息子を心配しつつも、スムーズに検査が受けられたことにほっとしていました。
- ジスロマック細粒小児用10%
- カロナール錠300
- ソランタール錠50mg
- SPトローチ0.25mg「明治」
- アンヒバ坐剤小児用200mg
結果待ちの間、薬を飲んで安静に
自宅に帰ると、荷物をおいた後はすぐに手洗い。水道水が温かくなるちょっとした時間がもどかしい。息子をソファに寝かせて一息つきます。食欲はないとのことで、病院帰りの食料品店で購入した、ゼリー飲料(ミニッツメイド ぷるんぷるんQoo クー りんご)を飲ませます。その後、カロナール錠とソランタール錠は、それほど抵抗なく飲めましたが、ジスロマック細粒は粉状で飲むのを躊躇します。薬の説明書に牛乳で服用してもよいとの記載が目に入ったので、乳酸菌飲料に混ぜて渡したところ、苦いとのことで、飲ませるのに時間がかかってしまいました。説明書きに「オレンジジュース、乳酸菌飲料、スポーツ飲料で服用すると苦みが現れることがある」との記載を見つけたのは、飲ませた後でした。申し訳ないことをしてしまった。「良薬口に苦しだよ」とごまかしました。また、座薬も処方してもらいましたが、嫌がるのでやめておきました。
この時点ではコロナの陽性判定が出ていませんが、もう感染したものとして行動しようと家族で話しました。自宅内でのマスクは必須とし、夫と寝室について相談。普段は怖がりの息子を真ん中に親子3人川の字で寝ている我が家。いつもの部屋に息子一人で寝かせ、となりのリビングで私が、別室で夫が寝ることにしました。本格的な感染対策だと、個室で隔離となるのでしょうが、我が家の場合はそうもいきません。布団を敷いて息子を寝かせた後は、彼のメンタルサポートや症状確認も考え、リビングに通じるふすまは開け放しにしました。寝る間際に「コロナじゃないといいな」とつぶやいていました。
やっぱり、コロナ陽性だった
翌朝の息子の体温は37℃。頭痛もだいぶ治まったとのこと。子どもの回復力は早いなあと驚きつつも嬉しい経過です。学校へは、お休みの連絡と状況報告をWEBのフォームから送信。コロナ以前は、友達に連絡帳を持って行ってもらっていたのが楽になり助かりました。食欲はないようですが味覚異常はなく、ゼリー飲料やうどん等を食べさせつつ、昼寝したりYouTubeを見たりとのんびり過ごします。
やがて、病院から電話があり、陽性(おそらくオミクロン株)だったことを知らされました。この時点で、息子は10日間の自宅療養が確定し、夫と私は濃厚接触者として7日間の自宅待機が確定しました。息子は感染する前から、コロナになったらいじめられるかもと気にしていたので、落胆するだろうなと思いつつ極力普通に伝えると、「そっか」とがっくりきていました。東京都では2022年2月2日に感染者が2万人を突破。その後減少傾向であるも1万人越えが続いています。「仲間が1万人いる」と、自分を励ますように言っていました。「コロナになってごめん」と言ったので、君のせいじゃないと話しハグしたものの、一方で謝り許されることで気持ちが楽になるかもと感じました。
療養期間について
新型コロナウイルスの感染症法上の分類を5類に引き下げる2023年5月8日以降は、外出は個人の判断に委ねられるものの「発症翌日から原則5日間」となるそうです。
PCR検査の結果、息子は陽性と診断されました。症状のある陽性者は、入院、宿泊療養、自宅療養に分かれますが、息子の場合は自宅療養となりました。療養解除の条件は下記を両方満たすことです。
【症状のある陽性者の療養解除条件】
(2022年9月26日から変更)
- 症状が出た日から
10日以上7日以上経過 - 症状軽快から
72時間以上24時間以上経過
※症状軽快:解熱剤を使用せずに解熱しており呼吸器症状が改善傾向である場合
同居家族は濃厚接触者となります。濃厚接触者は、感染者が発症してから7日間の待機が必要となります。
【濃厚接触者の待機解除条件】
(2022年9月26日から変更)
- 感染者が発症してから
7日間5日間経過
参考資料:
新型コロナウイルス感染症陽性だった場合の療養解除について(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kenkou-iryousoudan.html#ryouyoukaizyo
※解除までの期間は、流行状況によって変わりますので、行政のサイトなどで最新の情報をご確認ください。
保健所からSMSで連絡が入る
陽性になると医療機関から保健所に「発生届」が出されるとのことで、その日のうちに保健所からSMS(ショートメッセージ)が入りました。聞き取り調査(積極的疫学調査)は、行われませんでした。調査に関しては陽性者が多いため、重症化リスクの高い人を優先しているとのことです。もっとも、感染源を特定したり濃厚接触者を特定する目的での調査は既に行われていないのでしょう。
SMSでは、HER-SYS(ハーシス)の案内がきたので登録しました。HER-SYS(ハーシス)とは、厚生労働省の「新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム」のことで、行政機関や医療機関等の関係者間の情報共有のための仕組みです。陽性者が毎日の健康状態をスマホやパソコンで報告するシステムをMy HER-SYS(マイハーシス)というようです。
My HER-SYS(マイハーシス)の登録について
私の行ったMy HER-SYS(マイハーシス)の登録の方法です。
【My HER-SYS初期登録方法】
- 保健所から、HER-SYSについてのショートメッセージがスマホに届く
(HER-SYSサイトへのリンクURL、HER-SYS ID、説明サイトへのURL等が記載) - HER-SYSサイトへのリンクURL(https://www.cov19.mhlw.go.jp/)をタップすると、「ログイン/新規登録画面」が開く
- 「新規登録」ボタンをタップ
- メールアドレスを入力して「確認コード送信」ボタンをタップ
- メールに「確認コード」が届くので、コードをコピー
- HER-SYSのサイトに戻り「確認コード」をペースト(入力)
- 「コードの確認」をボタンをタップ
- パスワードを入力(パスワードは自分で決める)し「作成」ボタンをタップ
※パスワードは8桁以上で、小文字 ・大文字 ・数字 ・記号を3つ以上含める - 「姓名」「生年月日」「HER-SYS ID」を入力して「入力内容を確認する」ボタンをタップ
- 内容を確認して「属性を保存する」ボタンをタップして、登録完了
家族の登録もできます(我が家では家族の登録はしませんでした)。
続けて、健康状態を登録します。
【My HER-SYSの健康状態登録方法】
- HER-SYSのサイトから「状況報告を入力する」ボタンをタップ
- 各項目に、状況を入力する
- 「入力内容を確認する」ボタンをタップ
- 内容を確認して「入力内容を送信する」ボタンをタップして、完了
参考資料:
新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00129.html
翌日からは、毎朝9:00にSMSで状況登録依頼の通知が入りますが、私たちの都合のいいタイミングで健康状態を登録しました。
接触確認アプリ「COCOA」(2022年11月機能停止)について
また、厚生労働省からSMS(ショートメッセージ)で、接触確認アプリ「COCOA」の入力について連絡がありました。My HER-SYS(マイハーシス)に登録すると自動的に「COCOA」登録依頼のSMSが入るようです。ただ、息子の携帯には「COCOA」をインストールしていないので入力しませんでした。
※2020年6月から開始した「COCOA」は、2022年11月17日に最終アップデート版「3.0.0」が配布されました。アップデートし画面の案内に従い機能停止の操作を行うようにとのことです。
参考資料:
新型コロナウイルス接触確認アプリ(COCOA)COVID-19 Contact-Confirming Application (厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/cocoa_00138.html
抗原定性検査キットについて
保健所、厚生労働省の他、自治体からSMSが入り、各種相談や問い合わせ先などの情報が入りました。そこで、濃厚接触者向けに検査キットの申し込みができることを知り、夫と私の二人分申し込みました。症状が現れた場合に使用せよとのことで、結局症状が出ないままでしたので使用しませんでしたが、自分たちで確認できる安心感がありました。
濃厚接触者は検査キット(抗原定性検査キット)申し込みができます。都内在住の濃厚接触者用。
(延長後)2022年2月8日(火)9時00分~当面の間
参考資料:
濃厚接触者となられた方のための検査キット申込サイト
https://tokyo-testkit.jp/
自宅での感染対策
感染予防や対策については、色々見る機会がありましたが、今回改めて確認しました。
自宅療養者向けの感染予防ハンドブック
自宅療養者向けに、東京iCDC専門家ボードから「自宅療養者向けハンドブック」が出されています。わかりやすく丁寧に記載されているのでおすすめです。
自宅療養者向けハンドブックの紹介ページ
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/shien/zitakuryouyouhandbook.html
自宅療養者向けハンドブック~感染を拡げないために~(PDF)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/shien/zitakuryouyouhandbook.files/zitakuryouyouhandbook02.pdf
寝室およびメインで使う部屋をゆるく分けた
陽性となった息子と濃厚接触者となった夫と私。我が家で気をつけたことは下記の通りです。
我が家は2LDKの古いマンション。各自寝る部屋を分けました。息子は和室、夫は別室、私はリビングで寝ました。ただし、息子のいる和室と続き部屋のリビングの仕切りとなるふすまは開け放しです。
起きている時間は、息子はリビングに、夫は別室に、私はダイニングにいるようにしました。リビングとダイニングは仕切りがなく距離も近いので、同じ部屋で座るスペースが離れているという感じです。ただ、息子にダイニングスペースにはなるべく入らないように伝えました。冷蔵庫を開けない、戸棚を開けない他、食器の片付けも、食器洗いも控えさせました。
夫は夜も昼も別室なので、夫が隔離されているようにも見えます。テレワークなので、好都合だったかもしれません。ただデスクがないので、床に座って段ボールを机代わりにしていました。
食事は別々に
食事はそれぞれ日中で過ごす部屋で摂りました。料理は、ほとんどしませんでした。私も夫も元々料理が苦手であまりしなかったのですが、一層拍車がかかりました。それでも3人で食卓を囲んでいたので、別々の食事は寂しいものです。すぐに食べられるパンやおにぎり、中華まん、カップ麺、レトルト食品、お菓子などをダイニングテーブルに並べていました。夜は冷凍チャーハンを食べたり、レトルトカレーを食べたり、温めるだけのおでんを食べたりしました。
我が家は元々ネットスーパーを利用していて週1回程度配達してもらっていたので、ある程度の食材確保はできました。Uber Eats(ウーバーイーツ)などのデリバリーサービスも使いました。
また、我が家は利用しませんでしたが、東京都では食料品の配送サービスがあります。
東京都では、自宅療養者のために、食料品の配送やパルスオキシメーター貸与を行っています。
参考資料:
自宅療養サポートセンター(うちさぽ東京)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/shien/uchisapo_tokyo.html
換気&手指の消毒
息子と私はアレルギーがあり、普段からハウスダストやダニのせいですぐに鼻水が出てボックスティッシュは手放せません。日に何度もくしゃみをすることもあります。
息子のくしゃみからウイルスは空気中を漂うでしょうし、息子がさわった場所に私がふれてウイルスがついた手で目や鼻をこすることもあるでしょう。私が感染するのは時間の問題のように思えました。それでも、適宜換気をすること、気になった時には手を洗い、息子にも手洗いを促しました。また、個人でタオルを分けてもすぐに濡れてしまうので、キッチンペーパーで手を拭くようにしました。
他には除菌シートを駆使しました。ドアノブなど気になるところの拭き取りの他、手指の拭き取りにも使いました。ポイントはウイルスが付着しているかもしれないところをさわった時、自分の目や鼻にさわる事前、飲食の前に手指の除菌をすること。もちろん、100%はできないので、極力実践するという感じです。漫然と除菌するというより、目がかゆいから手指を除菌してからさわろうとか、息子がくしゃみしたら除菌シートを渡して手指を拭いてもらうとか、意識して除菌しました。
ただ、2~3日で私の手は荒れました。手の甲が赤くゴワゴワしてヒリヒリと痛みます。夜はかゆみで何度も目が覚めました。家にあった塗り薬でしのぎつつ、手洗いの回数を抑えるため、食事の前や気になる時の前など、よりピンポイントにならざるを得ませんでした。
息子のメンタルサポート
ハグは躊躇せず(我が家の場合)
息子は甘えん坊で、普段からハグをして「大好き」と言い合う仲なのですが、息子がコロナに感染してからもハグは彼が望むだけしました。息子のメンタルが気になったからです。家の中でもマスクをして、キッチンに入らないでと言われ、父親は別室にこもり、母親はせっせと除菌している。というのは子どもにとってどのような光景に見えるのだろう。特にメンタルがあまり強くないであろう息子には。
ぎゅっと抱きしめること、名前を呼ぶこと、「そうだね」「よかったね」「がんばったね」など肯定的な言葉をかけること、見守ること。そうしたことが、心の安定につながればいいなと思いました。
今は自宅療養期間中ですが、登校を再会する不安もあるでしょう。元々「いじめられた」と言って泣いて帰ってくるような息子なので、親としても心配で、注意深く見守りたいと思います。周囲のあたたかいサポートを望みたいところですが、何か言われたり、避けられたりする可能性は否定できません。
勉強は半分目をつむるように
10日近く学校を休むことになり、発症後数日間はまったく勉強できませんでしたが、受験生でもなく、学習塾にも通っていない息子は勉強に対する焦りはないようでした。学校からの連絡をiPadで見ながらできる範囲で宿題を進めます。まるで2年前の2020年に行われた緊急事態宣言下の臨時休校の時のようです。家での勉強は学校の教科書と通信教育のテキスト、自宅で購入したドリルなどを進めました。10分机に向っては休憩してといったペースだったので、回復してからできた勉強時間は1日、1~2時間くらいでしょうか。しかも学校のドリルは学校においてあるなど、取りこぼした単元が出てきそうです。
なかなか勉強に取り組まない、字が雑で読みにくい、問題の読み違い、指摘してもなかなか改善しないので言い争いになることもしばしばですが、普段よりはぐっとこらえるようにしました。
自由で不自由な夫の日々
濃厚接触者になる前、夫はテレワークとオフィスワークを使い分けて仕事をしていました。自宅待機期間はテレワーク一色です。普段はリビングで仕事していましたが息子がメインでいる部屋なので、夫は別室にこもりきりになりました。ハードワークな夫がコロナに感染すると本人が大変だろうと思い、夫を感染から守るために隔離したような形です。夫の心身の健康を確保したかったのです。
私が無症状感染者になっていることを想定し、別室にはほぼ入室しませんでした。夫は別室を質素ながら書斎のように使える小さな自由を満喫しつつ、自由に出歩けない不自由さの中で、時間が経つのを待っていました。
経過良好の日々
新型コロナウイルスを発症した日は、38.9℃の高熱や頭痛、のどの痛みがありましたが、翌日には37℃に下がり体調もよくなりました。3日目にはすっかり平熱でした。味覚障害もありませんでした。10日間の自宅療養が続きますが、症状が悪くならずによかったと思います。
濃厚接触者である夫と私は、今のところ症状がでていません。二人ともワクチンを2回接種済みです。私は無症状感染者の可能性が高いと思っていますが、症状が出てしまうと発症日から10日過ぎるまで自宅療養となってしまいます。我が家は3人家族ですが、家族が多くて発症にタイムラグがあって、次々有症状となると大変だろうなあと思いました。
また、診察してもらえた病院から定期的に状況確認の電話が入りました。ただでさえ忙しいところに、有難いです。息子は軽症でしたが、一人暮らしでつらい症状のある人には、命綱のような電話なのだろうなと思いました。医療従事者の方への感謝は尽きないです。本当にありがとうございます。
普段の生活へ
2022年3月となり東京都の感染者数も1万人を下回るようになりました。自宅療養の10日間が過ぎて、息子は学校へ通いだし、私も夫も症状が出ることなく我が家も以前の暮らしに戻りました。久しぶりに登校すると友だちが気遣ってくれたそうです。息子がコロナに感染したことは担任の先生は伏せていたそうですが、息子自身が友だちには話したとのこと。心配したいじめも今のところは何もないようです。親には言わないだけかもしれませんが、今後は息子の様子に気をつけつつ見守っていこうと思います。
新型コロナウイルス後遺症について
今のところ息子は後遺症が見られませんが、後遺症について悩まれる方も多いようで、窓口があります。
東京都立病院機構
都立病院の「コロナ後遺症相談窓口」について
https://www.tmhp.jp/kikou/about/gyoumu/desaster/covid-19/support.html
また、東京iCDC専門家ボードから「新型コロナウイルス後遺症リーフレット」が出されています。イラスト入りでわかりやすく記載されています。
新型コロナウイルス後遺症リーフレットについての紹介ページ
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/soudan/longcovid_leaflet.html
新型コロナウイルス感染症 後遺症リーフレット(PDF)
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/corona_portal/link/kouisyou.files/leafletA4.pdf
生命保険会社の保険金・給付金について
息子は新型コロナウイルスに感染し自宅療養となりましたが、自宅療養でも給付金が出るようです。民間の生命保険に加入しており、学資保険だったのですが、入院給付金特約が付いていました。通常は病院で証明書をもらうのですが、自治体でも証明書を出してくれるとのことで、ネットで申込をすることができました。
もし、保険に加入されている場合は、保険会社に確認されることをおすすめします。
新型コロナウイルス感染症に係る生命保険会社の相談窓口(一般社団法人生命保険協会)
https://www.seiho.or.jp/data/billboard/disaster05/contact-list/
小児(5~11歳)接種券が届く
5~11歳を対象にした新型コロナの小児ワクチン接種が始まり、2022年3月息子用の接種券も届きました。一度感染した人でもまた、感染することはあるので接種したほうがよいだろうと感じますが、今のところ、子どもへの接種は様子を見ている状況です。
厚生労働省のサイトを見ると、「新型コロナウイルスに感染したことのある人は、ワクチンを接種することはできますか。」の問いに「新型コロナウイルスに感染した方もワクチンを接種することができます。」と答えています。むしろ接種を推奨している国があるとし、理由として「一度感染しても再度感染する可能性があること。自然に感染するよりもワクチン接種の方が新型コロナウイルスに対する血中の抗体の値が高くなることが報告されていること。」を挙げています。
新型コロナワクチンQ&A(厚生労働省)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/
Q:新型コロナウイルスに感染したことのある人は、ワクチンを接種することはできますか。
A:新型コロナウイルスに感染した方もワクチンを接種することができます。
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0028.html
新型コロナワクチンQ&A 小児接種(5~11歳)
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/child/
また、2022年8月10日に、日本小児科学会より「5~17歳の小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方」が発表され、健康な小児へのワクチン接種は「意義がある」という表現から、「推奨します」という表現に変更する方針となりました。
5~17歳の小児への新型コロナワクチン接種に対する考え方(日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会)
https://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=451